2005-06-01から1ヶ月間の記事一覧

少女の憂鬱:弐

俺=外見女:基本事項 例えば俺という人間に対して「少女」という記号を与えてみる、長い睫毛だとか、虹彩を放つ大きな瞳だとか、少女であることを主張する胸だとか、そういうこと、記号化された存在は外観のみならず社会的変化をも遂げ、つまりは体裁的制約…

少女の憂鬱:壱

俺=男:基本事項 なんだか知らないが俺には二つ離れた姉が居て、だいたいにおいて腐った行動をばかりしては俺を困らせ、俺を困らせては快感を得ている所謂変態野郎なのだが、奴の耳にはジッパーが装着されている、「YKK」、そのジッパーを降ろすといったい…

A PERFECT DAY

潮の匂いが海の上に建つコテージを包み込む、月が波に揺らぎ星屑がそれを飾る、夜空には北斗七星が掛かってたが、現在はビーチ脇に佇む椰子の樹が丁度邪魔をしていて見えない、桟橋から足を投げ出し胸ポケットからマッチを取り出し擦る、俺は葉巻を燻らせた…

Musical Baton

ところで、「Musical Baton」なる企画がありまして、実は二日ほど前に「PROJECT!3」様という大変老舗の方から回ってきたのですが、きっと何かの間違いか何かの罠に違いない(例えばバトンを五本誰かに渡さないと死のノートに名前を書かれるとか)、と思いま…

日記

創作ばかりしていると息がつまるというか、長くて貴様の文章なんて読んでられるかこの肥溜め野郎が、という方もたくさん居ると思われまして、サブドメインというものをハテナさんに戴いたことを期に、私も少しばかり旅にでようかと、嘘、ただ女がすなる日記…

思春期

思春期と呼ばれる年齢やら情緒が必ず僕たちには訪れるそうで、その実態のない或る種の感情は、僕にとって理解に苦しむような代物だったのだけれども、今なら少しだけそういうものの存在を認めることが出来るかもしれない。十四歳、校庭の真ん中。 僕が通う学…

サナトリウム

小さくて軽くて華奢で何やら誰かが乗るだけで壊れてしまいそうなそんな儚さを伴う自転車でも坂道を風切って進んでいく、例えば俺が必死で自転車を漕ぐことで発生する作用だとか、俺の体重だとか、そもそも遥か天上まで届く空気が寄り集まって圧し掛かる重さ…

人体のフォルム 弐

反吐が出てもおかしくない程糞ッたれな更新をしやがりました私が、ちょっと口直しとばかりに描いた絵をテキスト化しようと思い立ったので焼き直し。どうにもこうにも実験的な行為をするにはまだ技術が足りない模様で、やはり文章でもちまちま書いているのが…

人体のフォルム

→まず貴様の観察 →無 →認識から始まる →象徴化 →視覚化 →立体化 →その延長 →視点の転換 →要素の具象化 →一旦抽象化 →そして視点の調和 → → →再構成 そして貴様は自らのフォルムを他人の眼を通して象る、僕たち私たちはこういったフォルムを持ち得た存在であ…

サイクル→サークル

昨日の鴉が先ほど俺のところへやって来たので少しばかり世間話を交わしたのだが、最近カラスの生態系にも異常が出てきているようで、ちょっとした雑談の筈が数時間に及ぶ愚痴を聞かされる羽目に合った。 鴉曰く、我々の総体的な数が都会周辺で増殖したことが…

鼠の一日

俺が田園風景並ぶ畦道をゆるりと歩行していると、一匹の鼠がそこを颯爽と駆けていったわけで、よくよく拝見させて貰えば何やら米粒が口元にへばり付いている様子、たかだか鼠一匹が運ぶ米粒に何を目くじらを立てる必要があろうか、等と貴様らが仰りたい気持…

彼女について

ただの糞作品。 ただの馬鹿げた恋愛物語。 そして、ただの予定調和。 意味なんてない。 だけど、予定調和だなんてことなんて当の本人たちには当たり前のように判らないことであったし、彼らはそんなつもりでその日を生きていたわけではない、ってことを多少…

一日百件

一日百件で飛んで来られた方へ。 無事終了しましたが、長文が多すぎた為にログが三分の一程消えてしまい、個人的な美学がその不完全なフォルムを好まないという理由から、一つを除いて全ての文章を消去させてもらいました。不本意な結果ですが世の中はいつも…

彼女との対話

純文学或いはその他の要素についての対話 「つまり僕は思うんだけれども、最近の純文学と呼称されているものには嫌悪感さえあるというわけだ」 「つまり彼らのとっているスタンスとそれを評論している人間が気に入らないというわけね」 「言いたいことはあら…