正岡子規のユーモア(四十三件)(23:05)

これはRNRCのテキストにも書いたことなんですけれども、先日上野公園を歩いていると、小さいながらも威厳を放つ野球場を発見した。名前を【正岡子規球場】という。


もしかしたら聡明な皆様はご存知かもしれませんが、なんで正岡子規が野球場の名前になっているのか、と私は疑問に思い、たまたま隣にあった立て札を読んでみた。すると、正岡子規が野球の殿堂を果たしているからである、と書かれていた。


はて、正岡子規といえば詩人であるが、彼は結核を患い若くして死んでいる筈である。教科書や、私が得てきた正岡子規の全体像からは、野球選手などという印象はどこからも発見できない。


では何故彼が殿堂入りを果たしているのか。


それは、彼が【野球】という言葉を翻訳したからだ。




ところで正岡子規の本名は【のぼる】だ。


の・ぼる。


の・ボール。


野(の)球(ボール)。


彼のユーモアには脱帽すべきである。




※しかし実際に野球という言葉を翻訳したのは中馬庚であるらしい。(子規は自分の雅号に野球を使っていただけ)子規はこれ以外にも、「打者」「走者」「四球」「直球」「飛球」「遊撃手」などを訳している。