お化け電話―2(三十一件)(21:12)

それでですね、ジーンズを履いて、シャツとカーディガンをまとい、いざ公衆電話に、と玄関まで出たはいいんですけれども、エアコンディショナのお膝元を離れたところでは私は生きていけないと思いました。無理。


まず寒いし、なんか痛い。それにちょっとドアを開けて外をのぞいてみたんですけど、外、真っ暗。怖い。まだ多少は寒さを我慢できるとしても、これで電話が突然鳴り出したら、私、なにかが出てしまいそうです。さすがに公衆の面前でお漏らしをして許される年でもない。せめて五十人は周りに必要。


どうやら、このお化け電話を試すには、友達を五十人作るところから始めなくてはいけない、と思いました。